ご挨拶
第28回日本サイコネフロロジー研究会
会 長伊丹 儀友 (伊丹腎クリニック) この度、第28回日本サイコネフロロジー研究会を平成29年7月22日(土)23日(日)の2日間で、北海道 ホテルさっぽろ芸文館に於きまして開催する運びとなりました。
末期腎不全患者は腎不全という病態を抱えて生きていかなければならない患者さんたちです。そのため、健常人とは異なり、血液透析患者になることで透析に生活を合わせなければならず、制限のある生活を強いられます。そのような生活を続けることの困難さ・大変さは、健常人の想像を超えたところにあると考えられています。そのため、腎不全患者さんには薬物療法や手術ばかりではなく、多くの職種が職種を超えた協力による精神的なケアとアプローチを行うことが必要になります。その必要性に気が付かれた故太田和夫先生、故春木繁一先生らが中心となり、腎臓医・移植医・透析医・精神科医・看護師が集まって発表・討論し治療の質やケアの質を高めようと始まったのが本研究会です。最近では新たにMSW・臨床心理士・栄養士が参加するなど、より広がりを持ち充実した会となってきています。
一方、患者は高齢化し、糖尿病患者が増加するなど患者背景も会発足当時と異なってきています。今回は患者の心理や思いが、患者のQOLに与える影響などについて考え直し、患者の幸せ度を上げ、医療経済にも好影響を与える研究会にしたいと考えております。